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今から20年前、とある病院で玉のような男の子が産まれた。その笑顔は見る者全てを癒し世界中を温かい光が包み込んだ。世界もそれに応えるように豊饒な愛をもって赤子を大切に育て始めたという。 10年後、己が生まれつき『童顔』『低身長』という業を背負っていることを自覚し、順風満帆と思われた己の運命に一筋の暗雲が立ち込め始めていることを意識した。 さらに10年の時が経ち現在、かような過去に唾を吐き捨て、背負い続けてきた業を両腕に抱き抱えながらひとり笑顔で明日に向かわんとする胡乱で前向きな怪物の姿がそこにはあった。